腕時計の相場 年代別──20代10万円から50代200万円まで、予算の現実
20代は5〜10万円、30代は20〜50万円、40代は50〜120万円、50代は100〜200万円──これが年代別の腕時計相場の中心線だ。30年で40ブランドを買ってきたコレクターが、消費者調査と2026年の実売価格から、各年代のボリュームゾーン・年収別の目安・相場より大事な一点までまとめた。
川村 篤志 時計評論家 / コレクター歴30年
公開: 2026年8月16日 更新: 2026年8月16日
「みんな、いくらぐらいの時計を着けているんですか」
年代別の相場を聞かれるとき、その裏にあるのは大抵この問いだ。自分の予算が高すぎるのか安すぎるのか、誰も教えてくれない。時計店は上を勧め、家族は下を勧める。基準になる数字が、どこにもない。
だから数字から始めよう。株式会社プラネットの意識調査によれば、「持っている最も高価な腕時計」として最も多かった回答は1万〜3万円未満の25.8%だ。世間一般の腕時計相場は、そのあたりにある。だが、この記事を開いたあなたが知りたいのは、たぶんその数字ではない。「ちゃんとした一本を買うとき、自分の年代ならいくらが妥当なのか」──そういう相場のはずだ。
私は30年で40以上のブランドを買い、いまも20本を実際に使っている。その間、20代の後輩から60代の経営者まで、あらゆる年代の予算相談を受けてきた。この記事では、20代から60代までの腕時計相場を、ボリュームゾーン・背伸びの上限・その帯で実際に買える2026年の価格という三点セットで整理する。年収別の目安表も付けた。なお、各年代の「何を選ぶか」は30代・40代・50代の個別記事に詳しく書いてあるので、この記事は徹底して「いくらか」の話に絞る。

年代別の腕時計相場 早見表──20代から60代まで
先に全体像を出す。30年分の相談経験と、2026年時点の実勢価格を突き合わせた表だ。
| 年代 | 相場の中心(ボリュームゾーン) | 背伸びの上限 | その帯の代表的な選択肢 |
|---|---|---|---|
| 20代 | 5〜15万円 | 30万円 | セイコー プレザージュ、ハミルトン、タグホイヤー入門 |
| 30代 | 20〜50万円 | 80万円 | タグホイヤー カレラ、GSエントリー、チューダー |
| 40代 | 50〜120万円 | 170万円 | オメガ、グランドセイコー、ロレックスの買える帯 |
| 50代 | 100〜200万円 | 300万円超 | ロレックス スポーツ、IWC、カルティエ、上位GS |
| 60代以降 | 100〜300万円 | 上限なし | パテック、AP、ランゲ/あるいは引き算 |
この表を見るときに、必ず押さえてほしい前提が二つある。
第一に、これは「平均」ではない。 冒頭で挙げた通り、日本の成人男性が持つ最も高価な腕時計の最多帯は1万〜3万円未満だ。出張買取ファーストクラスが成人男性500名に行った調査でも、着用している腕時計の価格帯は「5万円以上10万円未満」が最多、次いで「10万円以上30万円未満」だった。つまり、この記事の表は**「高級時計を意識して選ぶ人」の中央値**であって、世間の平均値ではない。表の数字より安い時計を着けていることは、まったく普通のことである。
第二に、上の帯へ行くほど本数が減る。 20代で5本持っている人が、50代で5本買い足すわけではない。むしろ逆で、年代が上がるほど「一本あたりの単価が上がり、本数が減る」。50代の相談で最も多い問いが「何を買うか」ではなく「何本まで減らすか」なのは、そのためだ。相場が上がるというのは、支出が増えるという意味ではない。
では、年代ごとに見ていく。
20代の腕時計 相場──中心は5〜15万円、上限は30万円
20代の相場は、5〜15万円が中心だ。プラネットの調査で全体の最多帯が1万〜3万円未満だったことを考えれば、この帯でも十分に「上」である。
この価格で何が買えるか。セイコー プレザージュの機械式が5〜10万円台、ハミルトンのカーキやジャズマスターが8〜15万円台、タグホイヤーのフォーミュラ1が15〜25万円あたり。ここには「安物」は一本もない。プレザージュもハミルトンも、中身は正真正銘の機械式で、ゼンマイで動き、100年前と同じ原理で時を刻む。20代で機械式の面白さを知るのに、30万円は要らない。
背伸びの上限は30万円と書いた。この額が上限である理由は、20代の可処分所得というより、買い方の問題だ。私が20代の相談で必ず聞くのは「その30万円は、貯金から気持ちよく出せる30万円か」ということ。貯金から出せるなら止めない。ボーナス払いのローンで組む30万円なら止める。ローンで買った時計は、傷を付けた瞬間に払い終わっていない残債を思い出す。それは所有ではなく、返済だ。
20代がやりがちな失敗を二つ挙げる。ひとつは、リセールを気にして買うこと。20代で「値上がりする時計」を探し始めると、使わない在庫を抱えて終わる。もうひとつは、サイズを外すこと。手首が細い人が44mmを買って、結局引き出しに眠るという例を何度も見てきた。ケース径の合わせ方は腕時計のサイズ選びにまとめてあるので、買う前に一度は読んでおいてほしい。
20代の一本は、失敗しても取り返しがつく金額で買うのがいい。そこで得た「自分は何が好きか」の情報は、30代以降の数十万円の判断を確実に安くする。
30代の腕時計 相場──中心は20〜50万円、上限は80万円
30代に入ると、相場の中心は20〜50万円へ上がる。これは実感だけの数字ではない。プラネットの意識調査では、男性30代で「10万〜50万円未満」が26.9%と全属性中で最も高い数字を示している。30代が「最初の高級時計」を買う年代だという通説は、データにも裏付けがある。
この帯で買えるものを、2026年の実売で並べる。
| 予算 | 位置づけ | 代表例(2026年の価格) |
|---|---|---|
| 10〜20万円 | 初めての機械式 | ハミルトン、セイコー プレザージュ上位 |
| 20〜50万円 | 本格的な最初の一本 | グランドセイコー エントリー機械式、チューダー入門 |
| 50〜80万円 | 10年使う定番 | チューダー ブラックベイ58 ¥718,000 |
| 80万円台 | 背伸びの上限 | タグホイヤー カレラ グラスボックス39mm ¥863,500 |
30代の相場が20〜50万円に落ち着くのには、収入以外の理由がある。この年代は出費が最も重なる。 結婚、住宅、教育、車。時計に100万円を回せる30代は珍しくないが、回して幸せになる30代はもっと珍しい。私が30代の相談で最初に聞くのは年収ではなく、「今後3年で大きな支出の予定があるか」だ。
一方で、30代の50〜80万円帯には明確な意味がある。この帯にはチューダー ブラックベイ58(¥718,000)のような、自社製ムーブメントを積んだ本格機が並ぶ。ここで一本買えば、40代・50代までそのまま使える。30代で買う時計は、40代の自分への前払いだと思ったほうがいい。 逆に言えば、5年で飽きる流行機に50万円を使うのは、この年代では一番もったいない。
何を選ぶかで迷っているなら、具体的なモデル比較は30代の腕時計 おすすめに書いた。ここでは金額の話だけに留める。
40代の腕時計 相場──中心は50〜120万円、上限は170万円
40代で相場は一段跳ね上がり、50〜120万円が中心になる。上限は170万円あたり。この年代で相談件数が最も多いのも、金額が最も動くのもここだ。
理由は明快で、40代は時計が「趣味」から「装い」に変わる年代だから。役職がつき、商談・会食・式典で手元を見られる場面が増える。プラネットの調査でも、会社役員・経営者層では「10万〜50万円未満」が34.9%、「50万〜100万円未満」と「100万〜300万円未満」がそれぞれ10.4%と、一般層より明らかに上振れしている。立場が価格帯を押し上げる構造は、数字にはっきり出ている。この感覚は経営者の時計でプライベートバンカーがさらに踏み込んで書いている。
40代の相場帯で、2026年に実際に買えるもの。
| 予算 | 代表例 | 2026年の価格 |
|---|---|---|
| 50〜90万円 | オメガ シーマスター ダイバー300M | ¥891,000 |
| 80〜90万円 | タグホイヤー カレラ グラスボックス39mm | ¥863,500 |
| 100〜110万円 | ロレックス オイスターパーペチュアル41(134300) | ¥1,045,000 |
| 110〜130万円 | ロレックス エクスプローラー36(124270) | ¥1,177,000 |
| 120〜130万円 | ロレックス デイトジャスト36(126200) | ¥1,208,900 |
| 120〜140万円 | グランドセイコー 白樺(SLGH005) | ¥1,276,000 |
| 130〜150万円 | オメガ スピードマスター ムーンウォッチ(手巻・ヘサライト) | ¥1,342,000 |
注目してほしいのは、100万円をわずかに超えたあたりで、ロレックスの入口が視界に入ることだ。2026年6月改定後の定価で、オイスターパーペチュアル41が¥1,045,000、エクスプローラー36が¥1,177,000、デイトジャスト36が¥1,208,900。40代の相場帯の上のほうに、ちょうど収まる。「40代でロレックス」という通説が根強いのは、この価格の一致が大きい。
ただし注意がいる。同じロレックスでもサブマリーナは¥1,683,000、デイトナに至っては¥2,499,200で、しかも正規店では買えない。「ロレックスが40代の相場」は正しいが、「どのロレックスでも40代の相場」は間違いだ。 ここを混同したまま予算を組むと、170万円の想定が中古市場で500万円の壁にぶつかる。
40代の失敗で最も多いのは、背伸びそのものではなく、維持費を予算に入れないことだ。機械式は5〜10年ごとにオーバーホールが要る。ロレックスの正規サービスで¥99,000〜121,000。120万円の時計を20年使えば、整備費だけで20〜30万円が別途かかる。相場表に、この行はない。
具体的なモデル選びは40代の腕時計 おすすめに、失敗例まで含めて書いた。
50代の腕時計 相場──中心は100〜200万円、上限は青天井
50代の中心帯は100〜200万円。40代から50〜80万円ほど上がる。
ただ、この上昇を「収入が増えたから」で説明するのは雑だ。50代の予算が上がる本当の理由は、問いが変わるからである。40代の問いは「役職に相応か」だが、50代の問いは「これで最後にできるか」に変わる。一本で完結させようとすれば、当然その一本は高くなる。本数を減らして単価を上げる──50代の相場上昇は、支出増ではなく再配分だ。
この帯で選ばれるものを挙げる。
- ロレックス サブマリーナ デイト(126610LN)¥1,683,000 ── ダイバーズの原器。正規入手は依然として難しく、中古は定価超え
- IWC ポルトギーゼ・オートマティック40 ¥1,219,900〜 ── ドレス寄りの端正さ。スーツの下で最も映える一群
- カルティエ サントス ラージ ¥1,491,600 ── 時計と宝飾の中間。派手さの制御が効く
- オメガ スピードマスター ムーンウォッチ ¥1,342,000 ── 物語で選ぶならこれ以上のものは少ない
- グランドセイコー 上位機械式(120万円〜) ── 派手が嫌われる業界の50代に最も強い
50代の相場の上限は、正直に言えば存在しない。パテック フィリップのカラトラバ6119Gが¥5,440,000、オーデマ ピゲのロイヤルオーク16202STが¥5,555,000。この領域に踏み込む50代も現実にいる。ただ、私が30年見てきて言えるのは、500万円の時計を買った人が、150万円の時計を買った人より満足しているとは限らないということだ。金額と満足は、ある点から先で連動しなくなる。この帯から先で買っているのは精度でも実用性でもなく、製法と歴史という別の商品である。
60代以降──足すより、減らす
60代の相場は形式上100〜300万円と書けるが、この年代の実態はむしろ引き算だ。私の知る60代のコレクターの多くが、本数を減らし、残す一本を選び直している。「子に何を残すか」という視点が入るからで、そうなると基準は価格ではなく、数十年後も修理できるかに移る。ロレックス、パテック、グランドセイコーのようにアフターサービス網が確立したブランドが選ばれるのは、この理由が大きい。
50代以降の「終の一本」の考え方は50代の腕時計 おすすめに、引き算の作法として書いた。
腕時計は年収の何割が目安か──年収別の予算と、相場から外れていい場面
年代別の表は、あくまで年代という一軸で切ったものだ。実際の予算は収入に強く縛られる。よく言われる「腕時計の予算は年収の5〜10%」という目安は、30年の実感ともおおむね合うので、年収軸でも表を出しておく。
| 年収 | 無理のない上限(5〜10%) | 射程に入るもの |
|---|---|---|
| 400万円 | 20〜40万円 | ハミルトン、セイコー上位、GSエントリー |
| 600万円 | 30〜60万円 | グランドセイコー機械式、チューダー |
| 800万円 | 40〜80万円 | チューダー ブラックベイ58 ¥718,000 |
| 1,000万円 | 50〜100万円 | オメガ シーマスター ¥891,000 |
| 1,500万円 | 75〜150万円 | ロレックス OP41 ¥1,045,000、デイトジャスト36 ¥1,208,900 |
| 2,000万円 | 100〜200万円 | ロレックス サブマリーナ ¥1,683,000、GS上位 |
年代表と年収表がぶつかったときは、年収表を優先してほしい。 45歳で年収500万円の人が「40代の相場は50〜120万円だから」と120万円の時計を買う必要はない。逆に35歳で年収2,000万円の人が「30代の相場は50万円まで」と自分を縛る必要もない。年代は目安、年収は制約。制約のほうが強い。
相場から外れていい場面
そのうえで、相場を無視していい場面を三つ挙げておく。
好きなものが安いとき。 予算150万円の50代が、30万円のセイコーに惚れ込んだ。これは何の問題もない。時計は等級を買う道具ではない。私自身、20本のうち日常で最も手が伸びるのは、価格順では下から数えたほうが早い一本だ。
記念の一本を買うとき。 昇進、独立、子の独立。節目に買う時計は、相場より「その日を覚えていられるか」で選んでいい。10年後に値段は忘れても、買った日は忘れない。
業界が派手を嫌うとき。 士業、製造業、公務。一目で高価と分かる時計が信用を削る現場は実在する。この場合、相場より一段下の、静かな仕上げのものを選ぶほうが合理的だ。グランドセイコーが特定の業界で強いのは、この理由に尽きる。
逆に、相場を無視してはいけない唯一の場面は、借りて買うときだ。金額の上下ではなく、支払いの構造の問題。ローンで手に入れた時計は、完済まで自分のものにならない。予算やタイプで広く見比べたいなら、メンズ腕時計の選び方 完全ガイドを地図に使ってほしい。
締めくくりに──相場は他人の平均であって、あなたの正解ではない
ここまで数字を並べておいて言うのも妙だが、私はこの手の相場表を、30年間ほとんど信じてこなかった。
理由は単純で、満足度に相場は効かないからだ。20代で10万円のハミルトンを買って25年使い続けている友人がいる。彼はいまも「これ以上の時計は要らない」と言う。一方で、50代で300万円の時計を買い、2年で手放した知人もいる。相場表の上では後者が「正しい買い物」に見える。実際は逆だった。
年代別相場が本当に役に立つのは、買うときではなく、迷いを断つときだと思う。40代で120万円の時計を前にして「贅沢すぎるだろうか」と手が止まったとき、この表は「その年代なら普通です」と背中を押してくれる。逆に20代で200万円の時計に手を伸ばそうとしたとき、「まだ早い」と一度立ち止まらせてくれる。数字の役割はそこまでで、最後に決めるのは表ではない。
手首に載せて心が動くか。気持ちよく払えるか。10年後も好きでいられるか。この三つが揃えば、相場より高くても安くても、それがあなたの年代にふさわしい一本だ。私が30年かけて到達した結論は、それだけである。
参考資料
- 株式会社プラネット「FromプラネットVol.87 腕時計に関する意識調査」 — 保有する最も高価な腕時計の価格帯分布・男性30代/役員層の傾向の確認に使用
- 出張買取FIRSTCLASS 成人男性500名 腕時計アンケート — 着用価格帯の最多層・着用率の確認に使用
- ロレックス公式サイト — 各モデルの正式スペックと最新の国内定価
- 一般社団法人 日本時計協会 — 日本の時計工業を代表する業界団体・国内統計の権威情報
次に読む
- 30代の腕時計 おすすめ:20〜80万円帯で何を選ぶか
- 40代の腕時計 おすすめ:相場の中心にいる年代の具体策
- 50代の腕時計 おすすめ:終の一本と引き算の作法
- メンズ腕時計の選び方 完全ガイド:予算別・タイプ別の全体地図
「大人の趣味」では、本物志向の道具と長く付き合う知恵を、専門家5名が綴っています。編集方針はこちら。
よくある質問
- Q. 腕時計の相場は、年代別にいくらが目安ですか?
- 「きちんとした一本」を買う前提なら、20代が5〜15万円、30代が20〜50万円、40代が50〜120万円、50代が100〜200万円が中心帯です。ただしこれは高級時計を意識して買う人の話で、世間全体の平均はもっと低い。プラネットの意識調査では、持っている最も高価な腕時計として最多だったのは「1万〜3万円未満」の25.8%でした。年代別相場は「平均」ではなく「本気で選ぶ人の中央値」だと理解してください。
- Q. 腕時計の予算は、年収の何割までが妥当ですか?
- よく言われるのは年収の5〜10%で、私の実感ともおおむね合います。年収600万円なら30〜60万円、年収1,000万円なら50〜100万円、年収1,500万円なら75〜150万円が「気持ちよく払える」上限の目安です。この帯なら、ロレックスのオイスターパーペチュアル41(¥1,045,000)やデイトジャスト36(¥1,208,900)が年収1,500万円前後で現実的な射程に入ります。ローンを組んで年収の2割を超えると、値動きや傷が気になって使えなくなる人が増えます。
- Q. 20代で30万円の時計を買うのは、高すぎますか?
- 高すぎはしませんが、20代の相場から見れば上限に近い金額です。20代のボリュームゾーンは5〜15万円で、30万円は「背伸びの上限」に当たります。問題は金額そのものより買い方で、貯金から気持ちよく出せる30万円なら何の問題もなく、ボーナス払いのローンで組む30万円なら止めます。この年代は失敗も勉強のうちなので、まずは10万円前後の本格機械式で「所有する感覚」を知るほうが、結果的に遠回りになりません。
- Q. 40代と50代で、相場はどれくらい変わりますか?
- 中心帯で50〜80万円ほど上がります。40代が50〜120万円、50代が100〜200万円というのが私の見ている実勢です。理由は収入だけではありません。40代は「役職に相応か」で選ぶのに対し、50代は「これで最後にできるか」で選ぶため、一本あたりの単価が上がって本数が減る。実際、50代の相談で最も多い問いは「何を買うか」ではなく「何本まで減らすか」です。買い方の質が変わる、と言ったほうが正確でしょう。
- Q. 相場より安い時計を着けていると、見劣りしますか?
- ほとんどの場面で見劣りしません。手元をブランドで値踏みする人は、あなたが思うほど多くない。ただし例外はあります。役職者として初対面の取引先と会う場、式典、金融や不動産のように「持ち物で信用を測る」文化が残る業界では、数万円の時計だけだと物足りなく映ることがある。そういう場が年に数回あるなら、TPO用に一本だけ相場帯のものを持つ。それ以外の日は好きな時計で構いません。
About the author
川村 篤志
時計評論家 / コレクター歴30年・機械式時計 所有歴30年・40ブランド以上
機械式時計コレクター。所有歴のあるブランドは40以上、現役で稼働している手持ちは20本前後。雑誌寄稿100本超。「投機ではなく所有」を語る数少ない評論家。
Editor's note
編集後記とエッセイは、note で。
サイト本編に書ききれなかった編集現場の話、取材で出会った職人たちのエピソード、執筆陣の30年・20年の所有歴。 サイトとは別の温度の話を、note でゆっくり綴っています。